<テーマ>
耕作放棄の田んぼを復活させて田んぼの働き(作物が育ちやすい土作り、水をきれいにする、上流の森林の豊かな資源の有効活用、周りの気温や湿度を守る、地下水の量を一定に保つ、洪水や土砂崩れを防ぐ、いろいろな生物が住む「家」の働き)を戻し、里山の自然景観を守り、そして、大切なものがたくさんあり存在する魅力や価値を後世に繋いで行きます。
<内容>
北郷黒木地区の耕作放棄の田んぼに、セイタカワダチソウ等の背の高い雑草が増殖しはじめ、著しく自然景観が悪くなってきています。元の田んぼに戻し、無農薬で人の手作業による米作り体験の場(約150u)とし、稲刈り後は、翌年の田植えまでの期間はレンゲ畑とします。地元農家の方の協力を受けて活動を進めていきます。
参加者を募って、田植え(もち米)、草取り、稲刈り、脱穀、そして餅つきをして食べるまでの節目の作業を体験して行きます。
昨年度は、森の学舎の近くの耕作放棄田んぼ(門川町松瀬地区)を復活させて、2年間米作り体験を実施しました。今年度は、その田んぼを貸してもらえず、北郷黒木の耕作放棄田んぼを復活することにしました。
昨年度までに復活させた田んぼは、これから米を作ることは無いと思われますが、田んぼの所有者には、里山の自然景観を守ることを期待しています。
<目的及び効果>
私たちが食料の生産、共有、消費の方法を考え直す時が来ています。農林水産業は適切に機能すれば、すべての人に栄養豊富な食料を提供し、農村開発を支え環境を守ることができます。それらを、米作りを通して考えてもらい、地球環境に負荷をかけないで自分たちにできる取組への気づきを促し、里山や中山間地域(北郷黒木)の自然景観を一緒に復元し、その魅力を発信させることができます。
<活動予定>日程は、天気や米の成長によって変更する場合があります。
5月〜6月:荒れ果てた元田んぼの草刈りと畔作り、代かきまでの田植えの準備。参加者の募集活動。
@ 6/11:田植え
A
7/9:草取り、田んぼでネイチャーゲーム
B 7/23:草取り、田んぼの環境調査
C 10/11:稲刈り
D 10/29:脱穀
E 12/3:収穫祭(餅つき)
参加者:10人 スタッフ:5人 ボランティア:1人
延岡市・日向市は朝から激しく雨が降っていましたが、ここ北郷黒木地区は時々晴れ間が覗く曇り空で、屋外で作業するのに暑くない好天気でした。
9:30〜 開会、夏の田んぼのはなし(横山理事長)
@梅雨明けの田んぼ
A田んぼでの食物連鎖
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田んぼの学習 | 田んぼ生きもの環境チャックシート |
9:40〜 田んぼの環境調査の説明
田んぼに、どんな生きる昆虫などの水生動物が生きているかを調べるための「田んぼ生きもの環境チャックシート」について説明をしました。その後、田んぼに移動して、田んぼの生きもを探します。
田んぼの畦にしゃがんで目を慣らし、左右と声を掛け合いながら田んぼの生き物採取します。生きものたちを集めたら、白いバットに入れて、シートを見ながら観察します。参加者が採集した生きものをABCDと四つのグループ(後述)に振り分けして展示・解説をします。観察が終わったら田んぼに返してあげます。
見つけた生きものを提示して、全員で田んぼにいた生きものを共有します。Aグループは現在ではレア(希少)になってしまったもの 、Bグループは土水路があったり農薬の使用を控えていた田んぼで見られる生きもの、Cグループはどこの田んぼでも見られる生きもの、Dグループは、明治維新以降の入ってきた外来種、とグループ分けをして田んぼの環境を数値化します。活動している田んぼは、概ね50点代になりました。
得点 |
目安 |
100〜80 |
伝統的な田んぼ環境。江戸時代〜1950年代あたり |
80〜50 |
中山間地や広い範囲でビオトープを作っての有機、自然農法などの水田 |
50〜20 |
ビオトープ、土水路、魚道、 ふゆみずたんぼなど生きものに配慮した水田 |
25〜5 |
基盤整備された慣行田など |
15〜0 |
バケツイネ、都会の学校田、庭のビオトープ田んぼなど |
0〜−8 |
もはや日本ではありません…… |
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田んぼの生きものを網で採取 |
11:00〜 草とり
2回目の草とりは除草道具を使わず手でコナギ等の草を抜いていきました。
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並んで草とり |
12:00〜 おまけ
除いたコナギを使ってのプチ調理(天ぷらと焼きそば)を体験試食を実施しました。
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コナギ入り焼きそば |
参加者:10人 スタッフ:5人 ボランティア:3人
梅雨の時季なので、天気の予報がクルクル変わり、直前の天気予報では田植え当日は晴れの予報でした。時々日が射すことことがありましたが、朝から曇り空で、猛暑にならなかったので、それほど汗を掻くこともなく、まあまあの草とり日和(?)でした。
9:30〜 開会、春の田んぼのはなし(横山理事長)
@田植え直後の田んぼの様子
A草刈りで守られる畦の草花
B田んぼにあつまる生きもの
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田んぼの学習 | 田んぼ草取り道具 |
10:00〜 田んぼでネイチャーゲーム
田んぼで見る・匂う・触る等五感を使ってのフィールドビンゴを実施しました。ネイチャーゲーム指導は、ジュンジュンが担当しました。スペシャルは、黄色いイトトンボでしたが、フィールドビンゴの時間中は見かけることができませんでした。
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フィールドビンゴ実施中 |
10:20〜 草とり
除草剤をまいていない田んぼですから、草が元気に生えてきています。
ご近所の農家から頂いた昔の道具の田打車(水田中耕除草機 )6台、
はったんどり(水田用草取り機)3台、簡易水田草取り機5台の道具を使って、田んぼに生えたコナギ等を除去していきます。道具では、抜くことができないコナギ等は、手抜きをしていきます。
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道具を使っての草とり | 手抜きによる草とり |
道具の清掃した後に、今日もおやつタイムがありました。おやつタイムが終わり、12:00に解散となりました。
参加者:12人 スタッフ:5人 取材:夕刊デイリー
台風3号の影響で天気の予報がクルクル変わり、直前の天気予報では田植え当日は雨の予報でした。朝から雨降りの天気でしたが、田植えを実施した時間帯は小雨、途中で雨が止み田植えには良いコンディションとなりました。田植えが終わり参加者が着替えをしている途中から雨脚が激しくなりました。
9:30〜 開会、田んぼのはなし(横山理事長)、田植えの説明
「休耕田復活プロジェクト」は、米づくりが放棄された田んぼを復元させて、中山間地区の景観と田んぼの働きを元に戻す活動で、これから12月まで皆で活動を進めて行きます。
田んぼの機能
@作物が育ちやすい土作り
A水をきれいにする
B周りの気温や湿度を守る
C地下水の量を一定に保つ
D洪水や土砂崩れを防ぐ
Eいろいろな生物が住む「家」
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田んぼの学習 | 田植えの苗 |
10:10〜 田植え
今年は、苗間隔30cm×30cmで、55行×24列で苗を後ろ向きで、苗を1本づつ植えていきます。
植える場所に穴があったり深かったりしたら周りの土を集めると上手く苗を植えることができます。約1.4アールの田んぼに、今年も、もち米を植えました。
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後ろ向きに田植え | 苗を植え終わった田んぼ |
11:30 解散
田植えが終わって、12月に予定している餅つきで使うヨモギを収穫して、事務局(ジュンジュン)が用意したおやつを食べてから解散となりました。
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ヨモギ摘み | おやつタイム |
準備
6月3日と4日で、草刈りをした後、地域の方からお借りした耕うん機で田起こしを行い畦作りを行いました。
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耕うん | 畦作り |
5月に、背丈より高くなっているセイタカワダチソウは手抜きをして、他の草は、地域の方からお借りした草刈機で草刈りを行いました。
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セイタカアワダチソウは手抜き | 草刈り機で草を粉砕 |
2月から、田んぼの復元作業をはじめました。
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復元前の元田んぼ |