(活動報告、収支報告、財産目録など)>2018年度
 >活動経過報告

1.事業の成果
@ 環境プログラム(川をたのしく親しもう、昆虫カメラマンに挑戦、森のエコクッキングとドングリ育て、春(の野草)を楽しもう)を開催することで、里山等の自然体験交流と自然環境を理解してもらうための啓発活動ができた。
A 県北地域の親子が、11カ月間を通して自然環境を考える体験型環境学習(四季をまるごと体験ecoスクール)で、より深く多面的に自然環境を理解してもらう啓発活動ができた。
B 環境文庫(森の学舎)にて、森の学舎の土日活用と環境問題全般を学習できる場を提供することができた。
C Webページとfacebookにより、活動の情報発信と環境問題の啓発活動ができた。

2.事業内容(特定非営利活動に係る事業)
(1)農林漁業などの産業体験や里山等の自然体験交流事業
@ 四季をまるごと体験ecoスクール(第8期)
・実 施 日:5月19日、5月26日、6月16日、7月14日、8月5日、11月11日、12月15日、(2019年)2月23日、3月9日 計9日間
・実施場所:森の学舎、ecoスクール麦畑、五十鈴川
・参 加 者:10家族19人(内小学校4年生〜6年生は13人)
・スタッフ:延べ9人
・後  援:宮崎県、宮崎県教育委員会、延岡市教育委員会、日向市教育委員会、門川町教育委員会
・助 成 等:子どもゆめ基金
・内  容:地域の小学生とその保護者に対して、四季を通した自然体験や農業体験から自然の大切さを理解し、将来の自然環境の守り手に育ってもらうために、11カ月の期間を通して、同じ参加者によるスクール形式で下記のことを実施した。
1) ネイチャーゲーム
2) 麦刈り・脱穀
3) ダンボールコンポストによる麦畑の堆肥づくり
4) イカダを作り川下りによる河川清掃
5) 川の生きもの調査、ビオトープの観察
6) 樹木の二酸化炭素吸収量の計算
7) ネイチャー工作
8) 海水を使っての塩づくりとニガリ採取
9) 麦畑づくり、麦種播き
10)石臼による小麦挽き
11)パンづくり(イチゴ酵母とバター作り含む)
12)椎茸菌駒打ち
13)文集制作
スタッフが準備活動として、各回に実施する内容の準備や後片付け等を下記の通り行った。
5月20日:麦脱穀の準備
5月27日:海水汲み
7月 8日:見本となるイカダ(スタッフ用イカダ)の作成
8月 4日:試イカダ乗船
11月4日、10日:麦畑づくりの準備

A 椎茸ホダ木の管理(ほだ場作業)
 森の学舎のほだ場に本伏せにしているホダ木から椎茸の収穫を行った。収穫した椎茸は、環境学習等のお昼に提供する味噌汁等の食材として利用した。ホダ木は2010年と2011年に、コマ打ち(植菌)したものであり、朽くが進み椎茸の発生が大変少なくなってきている。そのため、四季をまるごと体験ecoスクールで、環境学習の一つとして椎茸菌駒打ちを実施した。

(2)中山間地の荒廃した里山の環境保全再生事業
@ 子どもの森1号地
 2006年3月に400本を植樹した子どもの森1号地は、苗木も大きくなり下草刈の必要がなくなり、センダンの樹高は3m以上になっていて、その他種の樹木も人間の背丈よりも高くなっている。現在は、自然本来の再生能力に委ね人による手入れを行っていない。
A GOCANの森
 門川高校生と協働して実施した森林の再生活動(2007年3月に植樹、2013年3月に補植樹)をした門川高校実習林の苗木が大きくなり下草刈の必要がなく、ケヤキの樹高は3m近くなり、ヤマザクラは花を咲かせている。現在は、子どもの森1号地と同様に自然本来の再生能力に委ね人による手入れを行っていない。
B 妖精の森(放置竹林の広葉樹林への復元活動)
 手入れがされず放置されている竹林(森の学舎裏の竹林)を、雑木林に再生し、人や動植物にやさしい自然環境と水源かん養や災害の防止など森林の公益的機能の維持増進を図るために、2009年度から継続して竹の伐採を続けている。これまで伐採した竹林の面積は約0.2haを超え予定していた範囲の伐採は、2016年度に終了した。竹の活用として「四季をまるごと体験ecoスクール」でのそうめん流しのレール、「森のエコクッキングとドングリ育て」での調理飯盒と器で使用する竹の伐採を行った。

(3)地域の自然環境などを理解してもらうための啓発活動
@ 川を活用した自然体験交流(川をたのしく親しもう)
・実 施 日:7月29日
・実施場所:森の学舎と五十鈴川
・参 加 者:子ども18人(内幼児6人)、大人13人
・スタッフ:10人(内ネイチャーゲームリーダーは3人)
・助 成 等:子どもゆめ基金
・内  容:オリエンテーション、ネイチャーゲーム(音いくつ、ジクソーストーン)、川あそび(笹舟流し、そ〜とのぞいてみよう、川虫探し、アメンボウの旅)、お楽しみそうめん流し(昼食)
・準  備:(7月15日)前年の台風による増水で壊れてしまった五十鈴川に昇り降りする道の補修、(7月28日)素麺流し竹レールの作成※4m×4本長さ微調整、そうめん湯で用簡易かまどの設置※2か所、川遊びの担当確認と事前体験確認、活動フィールドを目で確認できるように上流側と下流側にロープ張り、必要なものを川へ移動、フローティングジャケットの用意と更衣所の設置、雨に備えてテントを3張設置

A 森を活用した自然体交流(昆虫カメラマンに挑戦)
・実 施 日:10月14日
・実施場所:森の学舎
・参 加 者:子供=11人、付き添い保護者=7人
・スタッフ:4人
・講  師:新開孝氏(昆虫写真家、昆虫図鑑・絵本著者)
・助 成 等:ビジネスパーソンボランティア活動助成(大同生命厚生事業団)
・内  容:新開さんの案内で、昆虫を探しながら森の学舎周辺を散策した。写真撮影にむいている昆虫が見つかったら、新開さんが、昆虫の名前や特徴を説明してくれた。森の学舎グランド→東側道路周辺→ecoスクール畑へと散策して、思い思いに昆虫の写真を撮った。約2時間30分の昆虫観察と写真撮影を行った。昼食後、プロジェクターで子供たちが撮影した昆虫写真をスライドショーで順次表示して、新開さんがコメントした。
参加者各自のお気に入りの写真は、後日に事務局より郵送した。
・準  備:(9月24日)撮影した写真をプロジェクターで投影するために、部屋の暗幕としてダンボール板を光取り窓に貼り付け。グランドの草刈り。

B 竹を活用した自然体験交流(森のエコクッキングとドングリ育て)
・実 施 日:12月2日
・実施場所:森の学舎
・参 加 者:子ども7人(内幼児4人)、大人6人
・スタッフ:8人(指導者含む)
・後  援:宮崎県、宮崎県教育委員会
・助 成 等:子どもゆめ基金
・内  容:エコクッキングのために、竹で食器等(飯ごう・食器・箸・鍋)を参加者自らが作る。竹はバイオマス資源であり、その利活用の推進は、低炭素社会の実現に貢献することを、エコクッキングなどを通して学習する。参加者が作った竹飯ごうでの炊飯と竹鍋でのおかず作りを行なう。ecoスクールの塩作りでの副産物であるニガリを利用して豆腐を作る。作った豆腐は竹の器に盛り付ける。
竹を玉きりにして節を利用したポットに、腐葉土を入れてドングリを植える。竹のポットは、参加者が自宅で苗木に育て2年後に山へ戻す。樹木が私たちの生活において排出された二酸化炭素を吸収し私たちの生活に必要な酸素を供給してくれていること理解する。
・準  備:(11月3日、12月1日)焚き物の準備、竹の飯盒の試作り、炊飯と野菜豚肉の重ね蒸焼きの試調理、竹を切り出して、10本の飯盒と20個の皿を準備。

C 野草を活用した自然体験交流(春(の野草)を楽しもう)
・実 施 日:2019年3月24日
・実施場所:森の学舎と周辺地域
・参 加 者:大人=多数、子供=9人(内小学校就学前幼児2人)
・スタッフ:6人
・講  師:成迫平五郎氏(宮崎県環境保全アドバイザー・県北植物愛好会)
・助 成 等:子どもゆめ基金
・内  容:野草の観察と収穫、野草調理(餃子、天ぷら、白和え、おひたし、ピザ)。収穫した野草は、カラスノエンドウ、スイバ、スミレ、ギボウシ、ヤブカンゾウ、ウバユリ球根、オオバコ、ツキシ、フキノトウ、セリ、ノビル、ヨモギ、ノカンゾウ、タネツケバナ、セイタカワダチソウ、ハコベ(ペンペン草)、コオニタビラコ(春の七草のほとけのざ)、ヨメナ、タラ芽 他。
・準  備:(3月21日)下見と野草マップの作成

(4)市民活動の活性化に関わる企画、コーディネート事業
 実施できなかった。

(5)活動の情報発信・啓発のための事業
@ Webサイトとfacebookの運営
・実施時期:4月〜2019年3月
・概  要:子どもの森のすべての活動と自然環境啓発等を、月平均2回のWebページ更新にて情報発信した。Facebookへは、年間40回の投稿を行った。
A 機関紙の発行
・発行月:6月
・概 要:子どもの森の前年度活動と自然環境啓発等を、機関紙「子どもの森通信15号」をA4サイズ12ページで発行をして情報発信ができた。機関紙は、Webページからもダウンロードできるようにした。
B 事業案内チラシの作成
・実施時期:各事業の開催1カ月〜3カ月前
・概  要:宮崎県や宮崎県教育委員会等の後援をもらい、それぞれの事業や活動の案内チラシや参加者募集チラシを作成した。主に県北の図書館や近隣のスーパー等においてもらった。また、Webページからもダウンロードできるようにした。他の参加者募集の方法として、facebookと地元新聞社(夕刊デイリー、宮崎日々新聞)への掲載をお願いした。ecoスクールの参加者募集チラシは、延岡市・日向市・門川町の全小学校の小学4年生から6年生に、延岡市・日向市・門川町の教育委員会を経由して約5000部を配布した。

(6)その他目的を達成するために必要な事業
@ みやざき森づくりボランティア協議会の総会(6月17日)参加者:横山理事長、鵜戸副理事長
 子どもの森が加盟して横山理事長が理事を務めている「みやざき森づくりボランティア協議会」の第17回通常総会がロキシーヒル(西都市)で開催されました。

A 黄色いレシートキャンペーン(2019年2月11日)参加者:横山理事長、横山理事
 13年間にわたり支援を受けているイオン黄色いレシート・キャンペーンで、イオン日向店にて、キャンペーンの普及発展と子どもの森のPRを行いました。今回でキャンペーンへの参加は、6回目となります。支援を続けてもらっている店舗への感謝と、お客さんに黄色いレシートを子どもの森に投函してもらい、子どもの森リーフレットを渡して活動を地域に知ってもらうためです。
 レシート金額の1%相当額が、活動のために必要な消耗品などの商品がイオン・グループ店舗において寄贈されます。子どもの森は、2006年から12年間で100万円を寄贈してもらっています。イオンの黄色いレシートで、子どもの森の応援をしてくださっている皆様ありがとうございます。

B みやざき森づくりボランティア協議会主催の自伐型林業研究会
(2019年3月10日)参加者:横山理事長、井澤理事、横山理事
自分の持ち山を自分たちで伐採から搬出までをやっている人たちから、なぜやろうとするのか、どんな方法でやっているのか、森林にどんな影響があるのかなどを直接意見をお聞きして森林保全への思いを新たにする機会となりました。夫婦2人でやられている方もいます。若い人もいます。そのパワーをもらうことができました。視察場所は、延岡市北川町川内名「美人の湯」そばの杉山でした。

C 森の学舎開放と視察訪問:横山理事が対応
(7月13日)西門川中学校の遠足で先生と子どもたちの計40名が中学校から「森の学舎」までの7.5キロを歩いてきてくれました。
(2019年1月24日)都城市PTA連絡協議会の会長さんと広報委員さんが、協議会の広報誌「つなぐ」に掲載するため視察取材に来てくださいました。
(2019年2月21日)佐伯地区流域林業活性化センターの委員さんたち14名が森の学舎に来てくださいました。大分県森林環境税を財源とした森林づくり提案事業の審査参考のための研修会ということで、子どもの森が今まで取り組んできた活動についてお話させていただきました。

D 森の学舎の環境整備
・4月29日、30日、5月1日、4日〜6日:参加数=4人
 薪置き場の竹屋根の痛みが酷く雨が漏れるようになったので屋根の交換をしました。 2日間かけてグランドの草刈りをしました。 森の学舎前の道を整備しました。 遮熱版を薪ストーブに設置するために薪ストーブを移動しました。 ecoスクール準備で麦はさ掛けを設置しました。 妖精の森での竹伐採をしました。
・6月2日、3日、8月26日、9月1日、2日:延べ参加者=14人
 グランドの草刈
・11月24日、25日:延べ参加者=8人
 台風24号で倒木したイヌマキを撤去しました。側溝がイヌマキの倒木で壊れたましたが、門川町にて修理が行われた。
・12月9日:参加者=2人
 釜戸小屋に外囲炉裏を設置しました。

E ビオトープ
 猪が侵入して水路と水辺付近が荒らされていました。水路は水が流れるように修復をしました。四季をまるごと体験ecoスクールで、水辺のいきもの観察を行い自然環境の観察等を行いました。