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しいたけ栽培の主な流れ

 しいたけ栽培は、原木栽培による方法でおこなっています。自然環境の中でしいたけを育てるため、種菌を接種(コマ打ち)してから、しいたけが収穫できるまで、1年半から2年近くかかります。長い期間かかって育つため、自然の味が充分に含まれた美味しいしいたけが収穫できます。

10月

11月

12月

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月





翌年10月

  11月

  12月
原木伐採
玉切り
種菌接種
ほだ木仮伏せ
ほだ木本伏せ
しいたけ発生

 他に、天地変え・下草刈・浸水等の作業を定期的におこないます。


しいたけの家庭栽培

 榾木(ほだき)をお持ち帰られた方は、浸水を試せば椎茸の収穫を楽しめます。また、日陰に榾木を休ませておけば、来年の春と秋に椎茸の収穫ができます。

1.椎茸の発生は


 椎茸の発生には、温度と湿度が関係します。温度が10〜20℃、湿度が高い春や秋に椎茸が発生します。十分に菌糸が回った榾木が適度の水分を含み、発生の温度(10〜20℃)の環境が整うと椎茸が発生し始めます。
 比較的低温で生育・発生する品種や、比較的高温で発生する品種が栽培することによって、国産の生椎茸は年間を通して販売されています。さらに、計画的な生産調整のために、他の農作物と同様にビニールハウス等で温度・湿度管理をして栽培しています。

2.自然発生

 発生温度の気温(2月後半から4月と10月)が続くようになったら、榾木が乾燥しないようにジョウロなどで1日に1回以上水をかけ、榾木が乾かないように日や風の当たらない場所に立て掛けておくと、椎茸が発生し始めます。雨により自然にまかせてもかまいません。
 室内や風通しの良い場所に置く場合は、やや大きめのポリエチレンの袋(包装に使われている袋を利用し、長さは榾木の長さ程度、幅は椎茸が伸びる空間を確保出来る大きさ)で覆って置けば良い椎茸が取れます。密閉すると酸素不足や過湿になるので注意してください。

3.浸水とは

 一度、椎茸を収穫した榾木から再び椎茸を発生させたり、自然発生の代わりに椎茸を確実に発生させるために行います。浸水作業は水分の補給と同時に急激な吸水、低温に逢わせるなどの刺激により、椎茸の発生を促す目的で行います。椎茸を収穫した榾木は、収穫後1ヶ月してから浸水をします。
 椎茸の発生温度になったら、浸水を行います。水温は出来るだけ低く、カルキの入っていない水が良いのですが、(家庭では)水道の水でもかまいません。水温の上昇を防ぐため日陰の平らな場所にシートでプールを作り榾木を浸して、2昼夜(48時間)ほどで十分吸水させて引き上げ、外気に触れさせます。
 榾木が1、2本の場合はプラスチック製の深いごみ箱又は、ポリエチレンの袋などを利用するのが簡便です。
 浸水の終わった榾木を日陰でレンガやブロックを並べた台にならべ(椎茸の伸びる空間を確保するため)、透明なビニールシートで覆い80%前後の湿度を保ちます。この時の湿度が椎茸の姿に大きく影響します。過湿だと濃い褐色でベタッとした感じの椎茸になり、適度の湿度であると黄金色の良質の椎茸とまります。乾燥しすぎると笠にひび割れが出来、成長が止まってしまいます。湿度は、覆ったシートの隙間で調整すると良いでしょう。ビニールシートで覆わなくても、榾木が乾かないように水をかけていれば、椎茸は発生しますが、より良い椎茸を望むならば、上記したように管理するのが良いと思います。
 3〜5日ほどで椎茸が樹皮を破って一斉に発生してきます。椎茸の成長の早さは気温に影響をうけ、25℃を越える環境では水から引き上げて5日間ほどで収穫出来ますが、20℃を下回っていると倍以上の日数を要します。


4.採取後の榾木管理

 椎茸の採取の終わった榾木は湿り気が多いので樹皮を傷つけないように大切に取り扱います。日陰に1ヵ月ほど置き休ませた後にもう一度浸水(3.浸水を参照)し、椎茸の採取が出来ます。家庭栽培では榾木の管理が十分でない場合が多く、2回目の椎茸発生は余り期待できないようです。
 日陰(雨のあたる場所でも可)に榾木を休ませておけば、来年の春と秋に椎茸の収穫ができます。

5.椎茸の保存方法

(1)干し椎茸
 日の当たるところに吊しておけば、3〜4日で乾燥します。夜露に当てないように夕方室内に取り込み、翌朝に、屋外に出します。
 干し上がると重さは十分の一ほどになります。乾燥したら、密閉出来る容器に乾燥剤と一緒に入れて保存します。

(2)冷凍保存
 生のまま冷凍しても保存できます。1日ほど日に当て、生乾きの状態にすると嵩も減り冷凍庫の場所も少なくて済みます。

 日に干すことにより風味も味も一段と良くなり、栄養価も高まるとのことです。これで長い期間自宅で取れた椎茸を味わうことが出来ますよ。